こんばんは。
きょうで東日本大震災から4年となりました。
4年前の3月11日。
私は自分の事務所を立ち上げる直前で
まだ勤務弁護士をしていました。
週末がみえてくる穏やかな金曜日の午後。
デスクで書面を作成していると、
突然大きな揺れを感じました。
窓が大きくきしみ、
ブラインドは大きく揺れました。
NHK時代、
地震は緊急報道の最大の仕事の一つ。
揺れを感じた瞬間に
遠くでもの凄く大きな地震が起きたことがわかりました。
ネットを見て東北でとてつもなく大きな地震が起きたことを知り、
帰宅してからはずっとニュースを見続けました。
ところが、
震災の当日はもちろん、
その後被害の状況が判明した後も、
当時の職場で、震災のことを口にする人間は誰もいませんでした。
「東北の地震なんて自分たちの仕事(売上・実績)には関係ない」とばかりに
何事もなかったかのように日常が過ぎていったのです。
私は意味がわかりませんでした。
たくさんの人が亡くなり、
原発が大きな事故を起こし、
日本全体が悲しみと不安に包まれている中です。
こんな金儲けしか考えない、
心の全くない無い職場の空気に
つくづく嫌気がさしました。
それと同時に、
そんな職場を自分から去るという決断が
本当に本当に正しいものなんだなと確信しました。
震災から4年が経ち、
「震災の記憶の風化を防がないといけない」。
そんなフレーズがこのところのニュースでもよく流れていました。
一番怖いのは
「自分たちには関係ない」という、
そんな無関心だと思います。
自分たちの通算の依頼者数だけを誇り、
自分たちの通算の相談実績だけを誇り、
自分たちの通算の裁判件数だけを誇り、
自分たちの売上だけにこだわり、
それ以外のことはあたかも
「なかったこと」のように無関心。
そんな「空気」に感じた強烈な違和感と嫌悪感は
自分が事務所の経営者となって4年が過ぎようとしている今でも
忘れることはありません。
一人の弁護士や経営者である前に、
一人の人間としての真っ当な感覚を忘れずに
これからも日々過ごして行きたいものです。
そんな感じです。
ではまたです。